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11Cr系フェライト/マルテンサイト鋼の中性子照射による組織変化挙動

Microstructural evolutions of neutron-irradiated 11Cr ferritic and martensitic steels

山下 真一郎   ; 舘 義昭  ; 赤坂 尚昭; 関根 学*

Yamashita, Shinichiro; Tachi, Yoshiaki; Akasaka, Naoaki; Sekine, Manabu*

高速炉炉心用の11Cr系フェライト/マルテンサイト(F/M)鋼は、高温強度特性と寸法安定性に優れており、実用化段階ではラッパー管としての使用が有望である。これまでの継続的な研究により、低損傷領域では幅広い温度のデータ拡充がなされてきているが、実機で想定される高損傷量領域では断片的データの提示に留まり、11Cr系F/M鋼の組織変化挙動は未だ多くの部分が不明である。このような背景をもとに、本研究では重照射した11Cr系F/M鋼の組織変化について着目し、高損傷量領域までの寸法安定性と、600$$^{circ}$$Cを超える温度域でのラスマルテンサイト組織の安定性について検討した。供試材の化学組成は、Fe-0.1C-11Cr-0.32Ni-0.54Mn-0.45Mo-1.89W-0.21Vで、1100$$^{circ}$$C$$times$$10min+780$$^{circ}$$C$$times$$1hrで熱処理した。中性子照射は、FFTF/MOTAとJOYO/CMIRにおいて、400$$sim$$670$$^{circ}$$Cの温度範囲で100dpa程度まで実施した。また、熱時効効果を把握するための熱時効試験も実施した。これら試験片の組織観察と元素分析から、100dpa前後照射された11Cr系F/M鋼では400$$sim$$450$$^{circ}$$Cの温度範囲にボイド形成が認められたが、スエリングは最大でも0.05%程度と寸法安定性に秀でることが示された。また、熱時効後と照射後の組織に共通し600$$^{circ}$$C前後まではラスマルテンサイト組織が安定に存在していたが、さらに高温の670$$^{circ}$$Cになると析出物の著しい粗大化とともにラスマルテンサイト組織の回復が急速に進行した。

no abstracts in English

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