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不定比性WO$$_{3-x}$$膜のガスクロミック着色

Gasochromic coloration of non-stoichiometric WO$$_{3-x}$$ films

井上 愛知; 山本 春也; 永田 晋二*; 高野 勝昌; 吉川 正人; 四竈 樹男*

Inoue, Aichi; Yamamoto, Shunya; Nagata, Shinji*; Takano, Katsuyoshi; Yoshikawa, Masahito; Shikama, Tatsuo*

水素と反応して着色する酸化タングステン膜を用いた光学式水素センサーの開発を行うため、反応性マグネトロンスパッタ法を用いて不定比性酸化タングステン(WO$$_{3-X}$$)膜を作製し、その酸素組成比(3-X: 0$$leq$$X$$<$$3)をラザフォード後方散乱法(RBS)で、膜中に含有される水素を反跳粒子検出法(ERDA)で調べた。成膜雰囲気中のアルゴン分圧を150mPaに保ち、酸素分圧を0$$sim$$90mPaの範囲で変化させて作製した試料では、酸素組成比が3に近づくほど含有水素量が多かった。この試料表面に、約15nmのパラジウムを堆積させて水素による着色特性を調べると、酸素組成比が3に近づくほど着色が顕著になった。熱処理により含有水素を脱離させた試料が着色を示さないことから、酸化タングステン結晶内の含有水素が、ガスクロミック効果の発現に深く関与していることがわかった。

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