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金表面上におけるアミノ酸分子の金-イオウ界面結合状態

Metal-Molecular interface bonda state of amino acid on gold surface

本田 充紀   ; 馬場 祐治  ; 平尾 法恵*; 成田 あゆみ*; 関口 哲弘  

Honda, Mitsunori; Baba, Yuji; Hirao, Norie*; Narita, Ayumi*; Sekiguchi, Tetsuhiro

固体表面に生体分子などを整然と吸着させ、その吸着分子を利用した新たなデバイスを考えるとき、界面の結合状態に関する情報は必要不可欠である。そこで今回、金とイオウ界面の結合状態に注目し、SH基を側鎖に含むアミノ酸であるL-システインについて詳しく検討した。界面の結合状態については、軟X線吸収分光(NEXAFS)測定及びX線光電子分光(XPS)測定を用いてS $textit{K}$-edge及びS 1$textit{s}$について詳しく調べた。界面の結合状態を調べるために、L-システイン分子の多分子層及び単分子層の異なる表面状態を作製して比較検討を行った。その結果、単分子層における金とイオウの結合状態においては、S $textit{K}$-edgeが9eV大きくなり、またS 1$textit{s}$が8eV 高結合エネルギー側に化学シフトした位置に現れることを確認した。金表面上のイオウの界面について、L-システイン単分子層のS-Au界面では、イオウ本来のS [$$delta$$-]の状態ではなく、S[$$delta$$+]の状態をとることによって金原子へ電子供与を行い、S 1$textit{s}$軌道が内殻深い準位に潜り込むことにより8eVもの強い結合が形成されていることがわかった。

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