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放射線による加硫ゴム表面の親水化とその応用

Improvement of hydrophility of vulcanized rubber surface by radiation grafting

溝手 範人*; 片貝 秋雄; 玉田 正男

Mizote, Norihito*; Katakai, Akio; Tamada, Masao

自動車用ワイパーゴムの払拭摩擦の低減や耐磨耗性の向上を目的として、ハロゲン処理やグラファイト焼付けコーティングが行われているが、ゴム表面の柔軟性の低下、ガラス追従不良による払拭性の悪化が問題となっている。本研究では放射線グラフト重合法により加硫ゴム表面の親水化を行い、摩擦低減と払拭性向上の双方が可能な表面処理技術について検討した。電子線同時照射グラフト重合により2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をグラフトして得られた加硫ゴム表面の接触角は、グラフト率の増加に依存し、70$$^{circ}$$まで低下し、HEMAによる加硫ゴム表面の親水化が可能であることがわかった。親水化した加硫ゴム表面のウェット状態から乾燥状態への移行に伴う表面硬度変化を調べた結果、HEMAのグラフト率が1.8%になると、加硫ゴムはウェット状態で表面硬度が低下し、グラフト率が高くなるほどウェットと乾燥状態での表面硬度差が大きくなることが確認できた。一方、HEMAをグラフトした加硫ゴムの摩擦係数は、グラフトの進行に伴って低下し、その値はハロゲン処理を下回ることが明らかになり、電子線同時照射グラフト重合によるワイパーゴムの表面処理法は、従来にない摩擦低減と払拭性の双方を向上させる技術として有望である。

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