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イオンビーム誘発変異体の遺伝子解析から見える新しい植物機能

New plant functions revealed by gene analysis of ion beam-induced Arabidopsis mutants

長谷 純宏

Hase, Yoshihiro

花弁形態に関する変異体(${it frill1}$)及び紫外線耐性変異体(${it uvi4}$)の解析から明らかになった新たな植物機能について報告する。${it frill1}$は、花弁とガクの周縁がフリル状に変化する突然変異体である。この変異体では、花弁発達の後半において花弁先端部の細胞の配列が乱れ、異所的な核内倍加が起きていることがわかった。${it frill1}$変異体では、${it SMT2}$遺伝子に1塩基の欠失が生じており、異常なステロール成分比により通常では核内倍加が起こらない組織で核内倍加が起きたものと考えられた。一方、${it uvi4}$は、UV-B環境下で野生型に比べて生育が抑制されにくい変異体である。${it uvi4}$では、機能未知の塩基性タンパクをコードするAt2g42260遺伝子に123bpの欠失があることがわかった。各組織の倍数性を調査したところ、野生型よりも核内倍加が促進されており、細胞の倍数性が上昇することで紫外線耐性になっていることが示唆された。以上の結果から、核内倍加を抑制することがArabidopsisの花弁の形態形成に必要であり、一方、核内倍加を促進することは劣悪環境に耐えて効率よく組織を肥大化させる戦略であると考えられた。

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