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反射高速陽電子回折を用いたIn/Si(111)表面における金属-絶縁体転移の研究

Metal-insulator transition of In/Si(111) surface studied by reflection high-energy positron diffraction

橋本 美絵; 深谷 有喜   ; 河裾 厚男; 一宮 彪彦

Hashimoto, Mie; Fukaya, Yuki; Kawasuso, Atsuo; Ichimiya, Ayahiko

Si(111)-4$$times$$1-In表面は擬1次元金属鎖を形成することが知られている。この表面は120K以下で8$$times$$'2'構造へ相転移し、金属-絶縁体転移を起こす。しかし、低温相である8$$times$$'2'構造の原子配置や相転移のメカニズムの詳細については、未だ解明されていない。本研究では、最表面に敏感な反射高速陽電子回折(RHEPD)を用いた8$$times$$'2'表面の構造解析と走査型トンネル顕微鏡(STM)像の観察,第一原理シミュレーションの結果について報告する。293KのRHEPDロッキング曲線の解析から、4$$times$$1構造はX線回折実験で決定されたジグザグチェーン構造であることを確認した。60Kの8$$times$$'2'構造については、理論的に提案されている2つの構造モデルを参考にして、ロッキング曲線のフィッティングを行った。RHEPDの解析から、最終的にヘキサゴン構造に近いモデルを得た。さらに、RHEPDの解析から決定した8$$times$$'2'構造の原子位置を用いてSTM像を第一原理的に計算したところ、完全ではないがSTM像の観察結果を説明できることがわかった。また、バンド構造計算から、この構造では約60meVのエネルギーギャップが現れ、120Kで見られる金属-絶縁体転移が説明できることがわかった。

no abstracts in English

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