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放射線グラフト重合法による膜の改質が可能にする抽出試薬担持材料の作製

Impregnation of extractants to porous membrane by radiation-induced graft polymerization

浅井 志保

Asai, Shiho

特定の金属化学種と相互作用するように分子設計された抽出試薬を用いることによって、多孔性高分子に高い金属選択性を与えることができる。これまで、抽出試薬を保持した多孔性膜を用いる分離法が数多く考案されてきた。しかしながら、材料の耐久性や分離速度の点で課題が残されている。そこで、ポリエチレン製の多孔性中空糸膜を基材膜とし、放射線グラフト重合法によって疎水性の高分子鎖を細孔表面に付与して、抽出試薬の担体として用いることを提案した。本解説では、高分子鎖に疎水基を持つ官能基を導入し、さまざまな抽出試薬を安定に担持する方法について紹介した。例えば、bis(2-ethylhexyl)phosphate(以下、HDEHP)を、オクタデシルアミノ基の導入によって疎水化したグラフト鎖へ担持すると、グラフト鎖にHDEHPが緩やかに束縛されることによって、本来の抽出性能を損なうことなく、しかも液相に漏出しない安定な担持構造を形成した。また、モデル金属として用いたイットリウムの水溶液を膜に高速で透過させた場合(膜内の滞留時間約4秒)でも、回収率100%を達成し、高速処理を実証できた。

no abstracts in English

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