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Ni置換La$$_2$$CuO$$_4$$の共鳴非弾性X線散乱

Resonant inelastic X-ray scattering study of Ni-substituted La$$_2$$CuO$$_4$$

石井 賢司; 池内 和彦; Jarrige, I.; 水木 純一郎; 平賀 晴弘*; 山田 和芳*; 筒井 健二; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; 石井 啓文*; Cai, Y.*; 遠藤 康夫*

Ishii, Kenji; Ikeuchi, Kazuhiko; Jarrige, I.; Mizuki, Junichiro; Hiraka, Haruhiro*; Yamada, Kazuyoshi*; Tsutsui, Kenji; Toyama, Takami*; Maekawa, Sadamichi*; Ishii, Hirofumi*; Cai, Y.*; Endo, Yasuo*

これまでに高温超伝導体のCuをNiに置換した系は非常に数多くの研究がなされてきた。その多くはCu$$^{2+}$$($$S=1/2$$)をNi$$^{2+}$$($$S=1$$)に置換したと考え、Niを磁性不純物として着目したものであったが、Ni置換は電子状態にも何らかの影響があると予想される。今回、共鳴非弾性X線散乱(RIXS)の元素選択性を利用することによりNi周りの電子状態を抽出することに成功したのでその結果について報告する。本研究で用いた$$K$$吸収端のRIXSでは、CuまたはNiの$$1s$$-$$4p$$遷移に対応するエネルギーのX線を利用することで、電荷ギャップを越える励起が観測できる。例えば、Niの$$K$$吸収端でLa$$_2$$Cu$$_{0.95}$$Ni$$_{0.05}$$O$$_4$$の測定を行うと、中間状態で生成されたNiの$$1s$$正孔を遮蔽するために周りの酸素$$2p$$軌道からNiの$$3d$$軌道へ電子が遷移する。酸素$$2p$$軌道にできたホールはCuとZhang-Rice siglet(ZRS)を形成するので、ZRSとNi($$3d^9$$)が存在するような励起状態を観測することになる。同様に、La$$_2$$CuO$$_4$$をCuの$$K$$吸収端で測定すると、ZRSとCu($$3d^{10}$$)が生じる励起状態が観測される。今回、La$$_2$$Cu$$_{1-y}$$Ni$$_y$$O$$_4$$$$y=0.05,0.95$$の測定を行い、既に報告されている$$y=0,1$$のスペクトルと比較することで、Ni, Cuそれぞれに特徴的な電子状態の議論を行う。

no abstracts in English

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