ITER周辺トムソン散乱計測装置の開発の現状

Progress in development of edge Thomson scattering system for ITER

波多江 仰紀; 梶田 信*; 林 利光; 吉田 英次*; 藤田 尚徳*; 中塚 正大*; 海老沢 克之*; 草間 義紀

Hatae, Takaki; Kajita, Shin*; Hayashi, Toshimitsu; Yoshida, Hidetsugu*; Fujita, Hisanori*; Nakatsuka, Masahiro*; Ebisawa, Katsuyuki*; Kusama, Yoshinori

ITERの周辺トムソン散乱計測装置はプラズマ周辺部(r/a0.9)の電子温度・密度分布を計測する装置である。目標とする測定性能は、電子温度測定範囲0.0510keV,電子密度測定範囲510310m,測定周期10ms,空間分解能5mmである。この計測装置は日本が調達する予定であり、設計検討及び構成要素の試作試験を進めている。(1)計測用レーザーシステム: 計測用レーザーは、波長1064nm,エネルギー5J,繰り返し周波数100Hzの性能が要求される。この性能を達成するために、発振器1台(20mJ, 100Hz),増幅器4台を持つレーザーシステムの設計を行った。増幅器を試作し、初期試験を行った結果、ロッド1本あたりの正味抽出エネルギーは1.4Jとなり、目標値の9割に迫る性能であることを確認した。(2)ポリクロメーター: ポリクロメーターの設計は電子温度の測定性能に直接結び付く。アニーリング法を用い、分光に用いる干渉フィルターの数と波長分割の最適設計を行った。(3)ポートプラグ内機器配置検討: 上側ポート#11に設置するポートプラグ内機器の配置検討を行った。ポートプラグ内には、集光光学系,レーザー入射光学系,シャッター,放射線遮蔽及びそれらの支持構造と冷却系が組み込まれる。

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