検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

重粒子線照射による酸化的DNA損傷と突然変異誘発メカニズム

Oxidative damage and mutation induction mechanisms by heavy ion beam irradiation

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

Matsuo, Yoichiro*; Nishijima, Shigehiro*; Hase, Yoshihiro; Sakamoto, Ayako; Narumi, Issei; Shimizu, Kikuo*

本研究は、真核生物のモデル生物である出芽酵母を用いて、イオンビームで生じる突然変異誘発の分子機構を解明することを目的とする。今回、野生株,DNAグリコシラーゼ活性の欠損によって8オキソデオキシグアニン(8-oxodG)を除去できない${it ogg1}$変異株及びミスマッチ修復欠損の${it msh2}$変異株を用いて、5-フルオロオロト酸耐性を指標として取得した${it ura3}$変異体を解析し、高LET炭素イオンビームによって生じる突然変異誘発性を調べた。${it ogg1}$変異株の100Gy照射での${it ura3}$変異の出現頻度は野生株の2倍であった。野生株では${it ura3}$遺伝子に起こった突然変異のうちG$$rightarrow$$T塩基置換が全体の41%を占めていたのに対して、${it ogg1}$変異株ではG$$rightarrow$$T塩基置換が全体の70%を占めていた。また${it msh2}$変異株では一塩基欠失の割合が高かった。以上のことから、重粒子線照射による突然変異誘発は、クラスター損傷とともに誘起されるヌクレオチドプールの酸化、そして酸化ヌクレオチドの誤挿入という多段階的なプロセスによって誘起されると考えられる。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.