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イオンビームによる麹菌の変異誘発とそのゲノム構造への影響の解析

Mutation induction by ion beams and its effects on genome structure in ${it Aspergillus oryzae}$

田中 寿基*; 豊島 快幸*; 渡部 潤*; 山崎 達夫*; 佐藤 勝也; 野澤 樹; 長谷 純宏; 鳴海 一成

Tanaka, Hisaki*; Toyoshima, Yoshiyuki*; Watanabe, Jun*; Yamazaki, Tatsuo*; Sato, Katsuya; Nozawa, Shigeki; Hase, Yoshihiro; Narumi, Issei

麹菌は醤油,清酒,味噌などの醸造産業において利用される重要な微生物である。本研究では、麹菌育種の新しい手段としてイオンビームの利用を検討した。これまでに、セレン酸耐性変異株を51株取得した。セレン酸耐性にかかわる${it sB}$遺伝子領域のPCR解析を行ったところ、増幅の認められなかった株は11株であった。これらの株についてゲノミックサザン解析を行ったところ、親株に比べてバンドパターンが大きく異なっていた。このことから、イオンビーム照射により、${it sB}$遺伝子領域に大規模な欠損や転位,挿入などの構造変化が起きていることが予想された。これらの株の一つであるNo.11株の染色体構造について検討するために、麹菌DNAチップを用いたCGH解析を行い、そのゲノム構造の変化について詳細に解析した。データ解析の結果、この株において8番染色体末端部分の142遺伝子を含むおよそ340kbpに渡る領域が欠損していることが明らかとなった。以上の結果から、イオンビームを用いることで麹菌のゲノムに大規模な変異を誘発可能なことが示され、従来法では実現できなかった大幅な香味改善や優良な醸造特性をもたらすような菌株の育種が可能になるものと期待される。

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