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放射線グラフト重合による超高分子量ポリエチレンの染色特性

Dyeing properties of radiation grafted ultra high molecular weight polyethylene

榎本 一郎*; 勝村 庸介; 添田 心*; 藤代 敏*

Enomoto, Ichiro*; Katsumura, Yosuke; Soeda, Shin*; Fujishiro, Satoshi*

超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は軽量で強度が非常に強いことから、釣り糸やロープなどの繊維材料としての需要が高くなっている。しかし表面エネルギーが低く疎水性のため接着性や染色性に欠ける。このため表面処理による改質が広く行われている。放射線グラフト重合法は表面処理の効果を長期間維持する点において非常に優れている。放射線によるグラフト重合では、照射によって生成したラジカルを開始剤として利用するが、一般にラジカルの寿命が短く、設備等の条件がかかわってくる。一方、酸化生成物からの分解によって生成するラジカルを開始剤としたグラフト重合法は、取り扱いが容易で実用的である。本研究では放射線照射によって種々のラジカルが混在するUHMWPE試料に対して、グラフト重合に最も影響を与えるラジカル種を特定するとともにそのメカニズムについて検討した。ラジカルや酸化物の分析にはESRやFT-IRを使い、グラフト重合の効果は染色によって評価した。

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