北海道北部、幌延地域における最終氷期後半の古気候と地表環境

Earth surface environments and palaeoclimate during the late Last Glacial period in the Horonobe area, northern Hokkaido

新里 忠史  ; 五十嵐 八枝子*; 安江 健一

Niizato, Tadafumi; Igarashi, Yaeko*; Yasue, Kenichi

高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発では、地層処分システムの長期的な安全性に影響をもたらすことが想定される天然現象の発生様式や傾向及び天然現象による地質環境の変化について、数万年以上の期間で評価・予測することが重要である。本研究では、過去から現在までの地質学的変遷(地史)とそれに伴う地質環境条件の変化量を推定し、その場の将来における地質環境の長期的な変化を予測するというアプローチのもと、北海道北部の幌延地域を事例として、地形・地質調査及び花粉分析等の結果に基づいて過去の地表環境の変化を考察した。その結果、過去21万年間の海岸線位置の変遷,氷期における古気候を推定するとともに、幌延地域の最終氷期後半の植生と永久凍土層の層厚や分布を明らかにした。

Based on a geomorphological and geological investigation, we can clarify the surface environments during late Last Glacial period in the Horonobe area, northern Hokkado.