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FT年代からみた紀伊半島の新第三紀以降の隆起運動と熱水活動

Post-Neogene uplift and hydrothermal activities of Kii Peninsula by using FT dating data

花室 孝広  ; 梅田 浩司; 前田 勝彦*

Hanamuro, Takahiro; Umeda, Koji; Maeda, Katsuhiko*

閉鎖温度が低い鉱物を用いた熱年代学的アプローチは、地層処分において考慮すべき地殻変動や地熱活動等の過去から現在までの履歴を明らかにするための有効な手法と考えられる。本研究ではフィッション・トラック年代を用いて、紀伊半島の新第三紀以降の隆起速度の推定と熱水活動のメカニズムの検討を行った。推定される過去数百年間の平均的な隆起速度は、侵食小起伏面等の地形学的手法によって推定された値と整合的である。このように、地形学的手法に加えて岩石・鉱物学的手法を組合せることにより、見積もられた隆起速度の確度が向上すると同時に、将来予測に伴う不確実性を低減することも可能となるものと考えられる。熱水活動については、紀伊半島南部地域に認められる高温泉に伴う非火山性の熱水活動が6Ma頃まで遡ることが明らかになった。この年代は フィリピン海プレートが沈み込みを開始した時期と調和的であり、これらの熱水活動が最近になって新たに発生したものではなく、ネオテクトニクスの枠組みで生じている長期的な現象であることを示唆する。このように、熱水活動の履歴をもとにそのメカニズムを推定することにより、非火山地域における熱水活動の将来予測モデルの構築が可能となるものと考えられる。

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