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共鳴非弾性X線散乱を用いたSr$$_{14-x}$$Ca$$_x$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$($$x$$=0, 6)の電荷励起スペクトルの温度変化の観測

Observation of temperature dependence of charge excitation spectra in Sr$$_{14-x}$$Ca$$_x$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$ ($$x$$ = 0, 6) by resonant inelastic X-ray scattering

吉田 雅洋; 石井 賢司; Jarrige, I.; 池内 和彦; 村上 洋一*; 水木 純一郎; 筒井 健二; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; 工藤 一貴*; 小池 洋二*; 遠藤 康夫*

Yoshida, Masahiro; Ishii, Kenji; Jarrige, I.; Ikeuchi, Kazuhiko; Murakami, Yoichi*; Mizuki, Junichiro; Tsutsui, Kenji; Toyama, Takami*; Maekawa, Sadamichi*; Kudo, Kazutaka*; Koike, Yoji*; Endo, Yasuo*

Sr$$_{14-x}$$Ca$$_x$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$はCu$$_2$$O$$_3$$二本足梯子とCuO辺共有一次元鎖が積層した複合結晶である。物性の主役となる梯子格子での電荷励起に注目して、共鳴非弾性X線散乱による研究を行った。梯子格子のZhang-Riceバンド内でのホールのダイナミクスに対応するバンド内励起が励起スペクトルの1eV付近に現れるが、ホール濃度が異なる$$x$$=0, 6いずれの試料においてもその励起強度に非常に大きな温度変化があり、低温でその強度が減少することがわかった。この結果は、温度が低下するにつれて梯子から一次元鎖へのホールが移動していることを示唆するものである。さらに、梯子方向波数$$q_{rm leg}=2pi/5$$におけるバンド内励起の強度が他の波数よりも顕著に増大するという現象が、$$x=0$$では高温(400K)で、$$x=6$$では低温(5K)で観られた。母物質の$$x=0$$では、共鳴軟X線回折の実験から約300K以下で$$q_{rm leg}=2pi/5$$の電荷秩序が生じることが知られており、それに対応した電荷揺らぎが転移温度よりも高温側で共鳴非弾性X線散乱によって観測されたものと考えられる。一方、$$x=6$$では、回折実験で観測できるような静的な電荷秩序はないと考えられており、電荷が揺らいだ状態が低温まで続いているものとして理解できる。

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