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逆ミセル中蛋白質の赤外分光

IR spectroscopy of a protein in a reverse micelle

村上 洋; 西 孝樹; 豊田 祐司

Murakami, Hiroshi; Nishi, Takaki; Toyota, Yuji

THz領域にある蛋白質の原子の集団運動である低周波振動運動はその生体機能に重要な役割を果たすと考えられており、中性子非弾性散乱やTHz波分光などにより調べられてきたが、凍結乾燥試料など非水溶液試料を対象にしていることが一つの問題であった。われわれは逆ミセルに蛋白質水溶液を入れることにより、液体状態の蛋白質のTHz波分光を実現した。試料は界面活性剤AOT,無極性溶媒イソオクタン,蛋白質ミオグロビンを用いた。逆ミセルのサイズを制御した試料の調製に成功し、蛋白質の環境の変化が及ぼす効果を調べた。逆ミセルのサイズが小さい場合、蛋白質濃度が増加するにつれて、およそ1.5THz(50cm$$^{-1}$$)以下の測定範囲で吸収強度が大きくなるが、逆ミセルのサイズが大きい場合、蛋白質濃度が増加するにつれて、吸収強度が減少する。これは、水逆ミセル中のバルク的な水が蛋白質へ水和する効果として説明できる。また、逆ミセルのサイズ増加とともに、蛋白質の低周波振動運動が増強する一方で、3300cm$$^{-1}$$付近の吸収測定の結果から、蛋白質内の水素結合数が増加することがわかった。

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