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9Cr鋼のクリープ特性に及ぼす合金元素の影響

Influence of alloying elements on creep properties of 9Cr steels

小原 智史; 若井 隆純 ; 浅山 泰 ; 茂木 智*; 宮下 裕太*; 中澤 崇徳*

Obara, Satoshi; Wakai, Takashi; Asayama, Tai; Mogi, Masaru*; Miyashita, Yuta*; Nakazawa, Takanori*

高速増殖炉の実用化に向けて、常陽及びもんじゅで用いられてきたオーステナイト系ステンレス鋼に代わる構造材料として、熱膨張係数が低くかつ優れた高温強度を有する高クロム鋼が検討されている。火力発電ボイラー用として使用実績のある高クロム鋼は、高温クリープ強度向上のために固溶強化元素としてW, Moと析出強化元素としてVとNbを添加している。このうち、9Cr-W-Mo-V-Nb鋼における強化機構については幾つかの報告があり、おもにWとMoの固溶強化及びVとNbを構成元素とするMX型炭窒化物による析出強化、さらには高温使用中に析出するLaves相による析出強化とされている。一方、これら強化元素の添加は、ある一定期間は強度特性の向上に寄与するものの、高温長時間側では、固溶していた元素の析出や析出物の凝集粗大化など材料の組織変化が大きく、場合によっては特性の著しい低下を招くことも考えられる。本研究では、強化元素量を低減した低合金9Cr鋼に対して、各強度特性や組織に及ぼす各強化元素の影響について調査し、それらの高温長時間安定性・有効性を評価した。

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