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リニアックトンネルへの地震動の影響,1; 地震観測

Influence of ground motion to the Lineac tunnel, 1; Seismometry

市村 隆人; 北見 俊幸; 堀口 隆; 川満 逸雄*

Ichimura, Takahito; Kitami, Takayuki; Horiguchi, Takashi; Kawama, Itsuo*

J-PARCのリニアックトンネル(以下、トンネル)は、長さ約330mの継ぎ目のない開削トンネルである。地震等によりトンネルが挙動すると加速器運転への影響が懸念されたため、トンネル躯体内,周辺地盤及びトンネル内に地震観測装置を設置して2003年より観測を行っている。観測記録の中からトンネルに対して、(1)茨城沖地震:直角方向約100km,(2)岩手・宮城地震:軸方向約300km,(3)茨城県北部地震:トンネル直下にあたる3つの地震を選定し、トンネル躯体への影響の視点で整理した。観測結果から、(1),(2)地震(2から5秒の卓越周期)では、トンネルよりも長い波長(600から1500m)であることから、軸力と曲げが同じ周期で振動しており、トンネルが岩盤上の堆積層と一体的に挙動している。一方、(3)地震(0.2秒の卓越周期)は、トンネルよりも短い波長(60m)であることから、短周期成分によって軸力と曲げがややランダムに発生している。

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