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中性子構造解析; 生物学的意義の大きい構造情報を目指して

Neutron protein crystallography; For significant structural information for biology

玉田 太郎; 大原 高志   ; 栗原 和男; 黒木 良太

Tamada, Taro; Ohara, Takashi; Kurihara, Kazuo; Kuroki, Ryota

X線回折が原子核を取り巻く電子からの散乱によって生じる回折現象であるのに対し、中性子回折は原子核そのものとの相互作用によって生じる回折現象である。したがって同じ原子を観測してもその位置や見え方に特徴的な差が生じる。水素原子の中性子散乱長は炭素や酸素原子などと同程度であるため、中性子結晶構造解析では水素原子を通常の2${AA}$程度の分解能でも容易に決定できる。またこの2つの方法で観測された水素原子の位置は、C-H結合においては通常0.1${AA}$強の差が見られる。また特殊な環境に存在する酵素の触媒基の電子状態と原子核の位置にどのような違いがあるのかは大変興味深い。このように中性子とX線の特徴的な違いをうまく利用した構造解析を行えば、タンパク質が関与するさまざまな生命反応をより深く理解することができるようになると思われる。われわれは中性子とX線の相補的な性質を利用した立体構造解析をN-X構造解析と呼び、医学生物学的に重要なタンパク質の立体構造解析を進めている。本発表では、われわれのN-X構造解析への取り組みを紹介するとともに、近年実施した2つの創薬標的タンパク質のN-X構造解析例を紹介する。

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