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中性子非弾性散乱法によるタンパク質ダイナミクスの研究

Protein dynamics studied by inelastic neutron scattering

中川 洋; 片岡 幹雄; 城地 保昌*; 北尾 彰朗*; 山室 修*

Nakagawa, Hiroshi; Kataoka, Mikio; Jochi, Yasumasa*; Kitao, Akio*; Yamamuro, Osamu*

一般に蛋白質は、水和することで200-240Kの温度領域で動力学転移が見られる。本研究では、蛋白質の動力学転移がなぜ水和で生じるのかを明らかにすることを目的とし、非干渉性中性子散乱と分子動力学計算によって動力学転移における水和水の構造やダイナミクスを調べた。蛋白質の水和量を段階的に変えて動力学転移を測定したところ、水和量が約0.37(g water/g protein)以上で動力学転移が顕著に現れることがわかった。なぜ動力学転移がこのような水和依存性を示すのかを明らかにするために、中性子散乱の同位体効果を利用して水和水のダイナミクスを直接観測した。その結果、転移温度以下の低温では水和量に関係なくタンパク質と水分子の揺らぎの大きさはほぼ同じであった。また転移が生じない低い水和量の場合では転移温度以上でもやはりタンパク質とほぼ同じであった。一方、動力学転移が生じる高い水和量の場合には転移と同時に水和水の揺らぎが大きくなっていることが明らかになった。蛋白質表面の水和水の構造的な考察から、約0.37(g water/g protein)の水和量を超えると水和水間の接触が顕著になると考えられた。分子動力学計算によって蛋白質の水和構造とダイナミクスを調べた結果、高い水和量では水和水間の水素結合ネットワークが蛋白質表面を取り囲み、水素結合ダイナミクスが活発になることがわかった。動力学転移は、水和水ネットワークのダイナミクスとのカップリングによって生じるといえる。

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