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格子不整合Sr/H-Si(111)ヘテロエピ界面の中性子反射率測定

Highly mismatched hetero-interface between Sr and H-terminated Si(111) investigated by neutron reflectometry

山崎 竜也; 山崎 大  ; 朝岡 秀人  ; 田口 富嗣; 社本 真一  ; 豊島 安健*

Yamazaki, Tatsuya; Yamazaki, Dai; Asaoka, Hidehito; Taguchi, Tomitsugu; Shamoto, Shinichi; Toyoshima, Yasutake*

新機能物質を活用した高集積化デバイス構造の作製には、格子不整合を克服できる新たなヘテロエピタキシー法の開発が重要である。われわれはSi基板上にSrTiO$$_{3}$$を形成する際、そのテンプレートとなるSr層が、Si表面を水素終端しておくことにより、12%の格子不整合を克服してヘテロエピ成長することを既に報告したが、その具体的な界面構造、特に大きな格子不整合の克服に関して不明な点が多い。多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いたその場観察では、Sr蒸着量の増加に伴い界面H-Siの結合状態に変化が認められるが、水素の脱離などの可能性も考えられる。そこで中性子反射率(NR)法を用い、Srエピ終了後の完全に埋もれた界面の構造、特に水素の有無の確認を試みるため、中性子に対する散乱長の違いの大きいHとD(重水素)双方で同一の構造の試料をエピ成長させ、両者を比較した。その結果、NRプロファイルには埋もれた界面のHとDの散乱長の違いに由来すると考えられる明確な差異が認められ、モデルを用いたフィッティングともおおむね整合したことから、埋もれた界面での水素の存在、すなわち、水素がこのヘテロエピ界面の重要な構成要素であることが示唆された。

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