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C60-Co薄膜の巨大TMR効果と界面スピン偏極状態

Giant TMR effect and interface spin-polarization of C60-Co films

境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 前田 佳均

Sakai, Seiji; Matsumoto, Yoshihiro; Entani, Shiro; Sugai, Isamu*; Mitani, Seiji*; Takanashi, Koki; Naramoto, Hiroshi*; Maeda, Yoshihito

最近、有機分子やグラフェンを用いた分子スピントロニクスが注目されている。本研究では、グラニュラーC60-Co薄膜(C60-Co化合物中にCoナノ粒子が分散)が示す巨大TMR効果が、おもにC60-Co化合物/Coナノ粒子界面の高スピン偏極状態により生じることをCPP(current-perpendicular-to-plane)素子の磁気伝導特性から明らかにした。磁気伝導特性の測定は、C60-Co薄膜(厚さ:300nm)を銀電極層で挟んだCPP素子について二端子法(磁場:0-70kOe)で行った。10K以下の温度でスピン分極率によるMRの上限値50%を越える巨大TMR効果を観測した。巨大TMR効果が生じる一因として、高次トンネル過程によるMR増長効果の寄与が考えられる。今回、CPP素子のゼロバイアス電圧付近のI-V特性からトンネル過程の次数を計算し、高次トンネル過程によるMR増長の程度を見積もることで、C60-Co化合物/Coナノ粒子界面でのスピン偏極率(P)を評価した。その結果、Co結晶と比較して著しく大きなスピン偏極率(P$$>$$60%)が見積もられた。本結果は、最近のX線磁気円二色性分光の実験結果と符合するものであり、界面の高スピン偏極状態を明示する結果である。

no abstracts in English

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