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イレウスチューブを用いた小腸全域検査のためのバルーン内圧制御

Internal pressure control of balloon for observation of a whole small intestine using an ileus tube type enteroscope

関 健史*; 長縄 明大*; 岡 潔; 芳野 純治*

Seki, Takeshi*; Naganawa, Akihiro*; Oka, Kiyoshi; Yoshino, Junji*

腸閉塞患者向けのイレウスチューブ型小腸内視鏡の開発を行っている。このイレウスチューブ型小腸内視鏡を用いて小腸内全域検査を行う方法は、体内から内視鏡を抜去する際に、イレウスチューブ先端のバルーン内圧力を調整して腸管を適切に把持し、手繰り寄せた状態の腸管を少しずつ解放しながら一定の速度で引き抜くことにより検査を行うものである。本研究では、小腸内全域検査を行う際にバルーン内圧力を適切に制御するための制御ユニットを開発し、その性能を検証した。まず、バルーン内圧を設定圧力にするため、目標圧力応答試験を行った結果、0.6%以内の制御精度で追従させることができた。また、腸管からバルーンへ加わる内圧変化を除去する基礎検証として行った試験では、制御を行わない場合と比較して、圧力変動を20分の1程度に抑えることができた。さらに、腸管を模擬したモデルに挿入し引き抜き試験を行ったところ、バルーン内圧を変化させず一定に保持することができ、安定した引き抜きを行うことができた。以上の結果から、イレウスチューブ型小腸内視鏡に制御ユニットを組み込むことで、内視鏡を一定速度で引き抜きながら小腸内全域検査を行える可能性を示すことができた。

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