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研究用原子炉JRR-4における再発乳癌に対する最適な中性子ビームモードの検討

Optimal method of neutron beam mode for recurrenced breast cancers in the research reactor JRR-4

堀口 洋徳; 中村 剛実  ; 柳衛 宏宣*; 佐川 尚司

Horiguchi, Hironori; Nakamura, Takemi; Yanagie, Hironobu*; Sagawa, Hisashi

JRR-4を用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)では、再発乳癌への適用が検討されている。再発乳癌に対する最適な中性子ビームモードについて検討を行うため、再発乳癌を模擬した人体モデルに対して線量評価システム(JCDS)を用いた評価を実施した。線量評価モデルは、乳房切除術を施した後に再発した症例を設定して、1門照射(正面方向)及び2門照射(接線方向)について検討を行った。評価結果から、熱中性子ビームを用いることにより、体表付近に発症する再発乳癌に対して効率よく線量を付与し、正常組織(肺, 心臓, 肝臓)においては、熱外ビームに比べ50%以上線量を低下できることを明らかにした。2門照射を用いた検討では、生体内に入射した中性子が入射方向に依存しない等方散乱を起こすため、1門照射と同様な生体内の線量分布が得られた。これにより、再発乳癌に対するBNCTでは、他の放射線治療において正常組織の線量の制御に有効である接線方向からの照射ではなく、熱中性子ビームを用いた1門照射が有効であるとの結論に至った。発表では、計算結果,考察及び今後の予定について報告を行う。

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