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ポジトロンイメージング技術を用いたアブラナの植物体地上部へのカドミウムの移行と蓄積を抑制するメカニズムの解明

Physiological analysis on the mechanism of suppression of Cd transport and accumulation in oilseed rape plants by using positron emitting tracer imaging system (PETIS)

中村 進一*; 鈴井 伸郎; 伊藤 小百合; 河地 有木; 頼 泰樹*; 服部 浩之*; 茅野 充男*; 石岡 典子; 藤巻 秀

Nakamura, Shinichi*; Suzui, Nobuo; Ito, Sayuri; Kawachi, Naoki; Rai, Hiroki*; Hattori, Hiroyuki*; Chino, Mitsuo*; Ishioka, Noriko; Fujimaki, Shu

これまでにわれわれが行った研究で、植物の根に与えたグルタチオン(GSH)が植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積を選択的に抑制することが確認されている。本研究では、植物体内におけるCdの挙動をポジトロンイメージング技術(PETIS)を用いて可視化し、この現象の分子メカニズムの解明を試みた。供試植物として水耕栽培をしたアブラナを用いた。水耕液中に1mMのGSHを添加し、$$^{107}$$Cd及びPETISを用いて、植物におけるCdの移行・蓄積の様子をモニタリングし、得られた画像データの解析をすることで、それぞれの植物体内におけるCdの挙動を比較した。Cd処理のみを行った植物(対照区)、Cdに加えてGSH処理を行った植物(GSH処理区)において、Cdの移行と蓄積の様子を再現性よく可視化することに成功した。画像解析の結果、GSHは、植物の根におけるCdの径方向輸送に影響を与えることによって、植物体の地上部へのカドミウムの移行を抑制していることが明らかになった。

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