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エネルギー分析型反射高速陽電子回折を用いたSi(111)表面上のIn原子鎖における表面プラズモン励起の研究

Surface plasmon excitation at In atomic wire on Si(111) surface studied by energy-filtered reflection high-energy positron diffraction

深谷 有喜   ; 河裾 厚男; 一宮 彪彦*

Fukaya, Yuki; Kawasuso, Atsuo; Ichimiya, Ayahiko*

高速の陽電子ビームを結晶表面に低視射角で入射させると、全反射を起こす。全反射した陽電子は、主として表面プラズモンを励起し、そのエネルギーを失う。これまでに、Si(111)-7$$times$$7表面からの全反射陽電子のエネルギー損失スペクトルを測定し、全反射陽電子は電子と比較して約2倍の数の表面プラズモンを励起することがわかった。Si(111)-7$$times$$7表面上に1原子層のIn原子を吸着させると、一次元原子鎖が形成される。この表面は、120Kで金属絶縁体転移を起こす。そこで本研究では、一次元原子鎖の金属絶縁体転移における表面プラズモンの励起過程を調べるために、In/Si(111)表面からの全反射陽電子のエネルギー損失スペクトルを測定した。Si(111)-4$$times$$1-In表面(金属相)において、損失ピークの平均的な間隔は9.4eVであり、基板であるSi(111)表面の場合に比べてわずかに小さい値であることがわかった。これまでの電子エネルギー損失分光による結果から考えると、これらの損失ピークはSi(111)-4$$times$$1-In表面の表面プラズモン励起に対応する。弾性散乱ピークが弱く、表面プラズモンを3回励起した損失ピークが最も強い。この損失スペクトルの特徴は、これまでのSi(111), Al(111), Bi(001)表面で見られたものと同じである。ポアソン分布を用いた解析の結果、全反射陽電子の表面プラズモンの平均励起回数は2.6回であり、超薄膜においても全反射陽電子は多数の表面プラズモンを励起することがわかった。

no abstracts in English

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