原型炉の主要課題に対する開発シナリオ,2; ブランケットと材料開発

Development scenario to DEMO, 2; Blanket and material development

榎枝 幹男; 相良 明男*; 室賀 健夫*

Enoeda, Mikio; Sagara, Akio*; Muroga, Takeo*

ブランケットは、核融合エネルギー(主として中性子運動エネルギー)を熱に変換して取り出す役割と、燃料(トリチウム)を生産する役割を担うシステムである。ブランケットには、数年ごとの交換までの試用期間中、核融合中性子の照射環境下で、構造健全性を保って燃料増殖と熱の取り出しの機能を発揮し続けることが要求される。そのため、ブランケット構造・製作技術開発,材料開発,ブランケットシステム技術開発が、協調して進められる必要がある。本報告では、原型炉実現に向けたブランケットと材料の開発シナリオ案についての検討を行った。検討の結果、開発シナリオの案を作成するとともに、ITER・BAを場として活用して、工学的なブランケット開発活動を集約するとともに、ブランケットの工学基盤の構築と基幹技術開発を、大学等の共同利用設備を整備強化して学術的体系化の推進によって着実に進めること、国内,国外原子炉の有効活用,大学等の加速器施設の有機的な連携による材料照射データ評価が、限られた資源と時間で原型炉を実現するために必要不可欠であることが明らかになった。

Blanket is a key component which is expected to have capability of conversion of fusion energy to heat and production of fusion fuel tritium. Blanket is required to maintain the integrity under the heavy irradiation of fusion neutron through a few years of time period in service. In such demanding requirements of functions and durability, it is important to perform the development in mutual consistency between strategies of material development, Blanket structure development and Blanket system technology development. This lecture presents the draft development scenario of blanket and material for DEMO.