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人工海水中におけるガラス固化体の浸出挙動

Corrosion behavior of simulated waste glass in synthetic seawater

前田 敏克; 大森 弘幸*

Maeda, Toshikatsu; Omori, Hiroyuki*

地下水の流れが遅い地層処分場では、ガラス固化体は、短期的には主構成元素Siの浸出を伴い速く溶解するものの、長期的にはガラス固化体周辺の液中Si濃度が高く維持され、化学親和力が低下し、非常に遅い速度で溶解するとされている。一方で、浸出したSiが地下水中に含まれる成分とともに安定なケイ酸塩鉱物を析出すると、液中Siが消費され、化学親和力の大きい状態が維持されることによりガラス固化体の溶解が抑制されない可能性がある。本研究では、人工海水中でガラス固化体の浸出試験を行い、海水成分がガラス固化体の溶解に及ぼす影響について検討した。その結果、人工海水中では、脱イオン水中に比べて液中Si濃度が低く抑えられ、ガラス固化体の溶解量が多くなることがわかった。また、人工海水中に含まれるMg濃度の減少が認められた。これらの結果から、人工海水中では、海水成分であるMgとガラス固化体から浸出したSiによりマグネシウムケイ酸塩鉱物が生成され、液中Siが消費されることによって、ガラス固化体の溶液に対する化学親和力の大きい状態が維持され、ガラス固化体の溶解が抑制されなかったものと考えられる。

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