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ヨコヅナクマムシにおけるアルビノ変異体の極限環境耐性

Extremotolerance of an albino mutant strain isolated from the brown anhydrobiotic tardigrade, ${it Ramazzottius}$ cf. ${it varieornatus}$

桑原 宏和*; 阿部 渉*; 鳴海 一成; 國枝 武和*

Kuwahara, Hirokazu*; Abe, Wataru*; Narumi, Issei; Kunieda, Takekazu*

極限環境耐性を持つクマムシの1種であるヨコヅナクマムシは、飼育が比較的容易であり、ゲノム解析が進んでいることから、耐性機構の分子生物学的解析に適している。ヨコヅナクマムシの成体は茶色を呈するが、大量の飼育を継続する過程で、これまでに茶色の色素を欠失したアルビノ変異体を単離した。今回はアルビノ変異体の極限環境耐性を野生型と比較した結果について報告する。乾燥耐性を調べるため、アルビノと野生型15匹ずつ相対湿度33.8%で2日間乾眠誘導し、給水後の復帰率を測定した。その結果アルビノは野生型と同様にほぼすべての個体が乾眠から復帰した。よって乾燥耐性は両者で同程度であると考えられる。次に放射線,紫外線耐性を調べるため、活動状態のアルビノと野生型15匹ずつに2, 4, 6kGyの$$gamma$$線、10, 30, 60分間の紫外線を照射した後の生存率を測定した。その結果、野生型がすべての条件でほぼ100%生存したのに対し、アルビノ変異体は6kGyの$$gamma$$線照射で約60%、紫外線30, 60分間の照射で約60%, 40%と生存率が顕著に低下した。以上の結果はアルビノ変異体の放射線,紫外線耐性が野生型よりも弱いことを示している。ヨコヅナクマムシの色素は放射線,紫外線耐性に寄与していると考えられ、紫外線の吸収や、放射線照射により発生するラジカルの除去などに関与している可能性がある。

no abstracts in English

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