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高圧力下単結晶中性子回折によるHoB$$_2$$C$$_2$$の圧力効果の研究

High pressure effects in HoB$$_2$$C$$_2$$ studied by single-crystal neutron diffraction

山内 宏樹   ; 長壁 豊隆  ; 松岡 英一*; 小野寺 秀也*

Yamauchi, Hiroki; Osakabe, Toyotaka; Matsuoka, Eiichi*; Onodera, Hideya*

正方晶HoB$$_2$$C$$_2$$は、磁気相互作用,四極子相互作用が拮抗した状態にあり、磁気転移($$T_N$$=5.8K)直下で四極子転移($$T_Q$$=4.5K)を示すことで知られている。$$T_Q$$以下(III相)では、波数ベクトル$$k_1=(1, 0, 0)$$, $$k_2=(0, 1, 1/2)$$で表され、反強磁性(AFM)秩序と反強四極子(AFQ)秩序の競合状態を強く示唆する特徴的な磁気構造を示す。このような複数の相互作用が拮抗状態にある物質では、圧力により新奇相の誘起が期待できるが、HoB$$_2$$C$$_2$$の圧力実験に関する報告は過去に例がない。そこで、われわれは単結晶中性子回折を用いてHoB$$_2$$C$$_2$$の二つの相転移に対する圧力効果を初めて調べた。RB$$_2$$C$$_2$$系全般で最も基本となる磁気相互作用を反映する$$k_1$$成分構造と、AFQ秩序に伴うc軸二倍周期を反映する$$k_2$$成分構造の個々の圧力変化を介して磁気,四極子相互作用の圧力依存性の評価を試みた。圧力実験の結果、$$T_N$$は10GPa付近まで単調増加するという加圧による磁気相互作用の増強を示唆する証拠が得られた。一方、$$T_Q$$は2GPa付近まで緩やかに上昇し、4GPa付近で急速に消失する振る舞いが見られた。これは、加圧によってAFQ秩序が安定に存在できなくなることを示している。1.4Kでは磁気構造の圧力依存性も調べ、III相で観測される磁気散乱出現パターンとの明瞭な差異から圧力誘起による磁気秩序相が4GPa以上で少なくとも二つ存在することを見いだした。

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