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根尾谷断層破砕帯の最新すべり面におけるマンガンの濃集

Manganese concentration in the latset slip plane of the Neodani fault

沓名 亮輔*; 大谷 具幸*; 小嶋 智*; 榎並 正樹*; 各務 和彦; 若居 勝二

Kutsuna, Ryosuke*; Otani, Tomoyuki*; Kojima, Satoru*; Enami, Masaki*; Kakamu, Kazuhiko; Wakai, Shoji

坑道等で地下で遭遇した断層の活動性を評価するための技術開発の一環として、断層ガウジ(粘土)の色調や化学組成の違いによって、断層の最新活動時期についての定性的な推定を試みている。本研究では、岐阜大学と共同で根尾谷断層の最新すべり面(1891年濃尾地震の地表地震断層)の断層ガウジを採取し、SEM観察,X線回折分析,蛍光X線分析等に基づき断層ガウジの岩石・鉱物学的特徴について検討した。その結果、全岩化学組成については、原岩から断層ガウジに向けてMnO含有量が増加し、原岩と比較して最大4倍に増加した。このことは、地表付近の酸化条件下で断層ガウジが破砕した際に地下の還元環境からもたらされた地下水から沈殿したことを示唆している。

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