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軟X線磁気円二色性による希薄磁性半導体Ga$$_{1-x}$$Mn$$_{x}$$Asの熱処理前後におけるスピン電子状態変化の研究

Study of change in spin electronic states of Ga$$_{1-x}$$Mn$$_{x}$$As by post-growth annealing using soft X-ray magnetic circular dichroism

竹田 幸治   ; 岡根 哲夫  ; 藤森 淳*; 斎藤 祐児  ; 山上 浩志; 大矢 忍*; Hai, P. N.*; 田中 雅明*

Takeda, Yukiharu; Okane, Tetsuo; Fujimori, Atsushi*; Saito, Yuji; Yamagami, Hiroshi; Oya, Shinobu*; Hai, P. N.*; Tanaka, Masaaki*

Ga$$_{1-x}$$Mn$$_{x}$$Asのキュリー温度($$T$$$$_{rm c}$$)が熱処理によって劇的に上昇することはよく知られているが、電子状態の観点からの理解は進んでいない。そこで、われわれは軟X線磁気円二色性(XMCD)を用いて、熱処理前後でのMn 3d電子のスピン電子状態の変化を調べた。実験は大型放射光施設SPring-8のBL23SUで実施した。熱処理なしのGa$$_{1-x}$$Mn$$_{x}$$As(x=0.04, $$T$$$$_{rm c}$$=65K)と、その試料の一部を2時間270$$^{circ}$$Cで熱処理したGa$$_{1-x}$$Mn$$_{x}$$As($$T$$$$_{rm c}$$=120K)の二つの試料に対して、Mn L$$_{2,3}$$(2p$$rightarrow$$3d)吸収端でのXMCDスペクトルの温度・磁場依存性を調べた。その結果、熱処理前後での顕著なスペクトル形状の変化は観測されなかったが、XMCD総和則を用いてMnのスピン磁気モーメント($$M$$$$_{S}$$)を見積もったところ、熱処理後は$$M$$$$_{S}$$が増大していることがわかった。そして、自発磁化の発現が熱処理前の試料では約100Kで$$T$$$$_{rm c}$$(65K)よりも高く、熱処理後の試料では約120Kでほぼ$$T$$$$_{rm c}$$(120K)と同じであることがわかった。この結果は、熱処理前においてもマクロな$$T$$$$_{rm c}$$よりも高い温度で強磁性秩序を示すドメインが既に存在しており、熱処理によって強磁性ドメインの均一化が進み、結果、マクロな$$T$$$$_{rm c}$$も上昇したことを示唆している。

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