HTTR高温連続運転による高温ガス炉の運転管理・保守技術開発,1; 黒鉛・高温機器に対する不純物管理

Development of operation and maintenance technique with long term high temperature operation in HTTR, 1; Impurity control for graphite and high temperature instruments

濱本 真平  ; 島崎 洋祐 ; 関田 健司; 齋藤 賢司 ; 飯垣 和彦 ; 高田 昌二

Hamamoto, Shimpei; Shimazaki, Yosuke; Sekita, Kenji; Saito, Kenji; Iigaki, Kazuhiko; Takada, Shoji

高温ガス炉の燃料性能,炉心の特性,ヘリウム管理管理,高温機器の性能,原子炉内部の構造物等に関するデータを取得・蓄積し、高温ガス炉の技術基盤の確立を図ること、また高温のヘリウムガスを、熱利用系の熱源として供給可能であることを示すため、原子炉出口温度約950Cで50日間の高温連続運転を行った。本発表では、高温連続運転で得られた成果のうち、黒鉛・高温機器に対する不純物管理について、その詳細を報告する。HTTRにおける冷却材ヘリウムの純度管理の目的は、炉心黒鉛の酸化防止と、高温材料の脱炭防止の2つである。運転期間を通して、不純物濃度は黒鉛酸化を抑制するために必要な管理基準値を下回っていること、また冷却材の化学ポテンシャルは、耐熱合金の保護性に優れた浸炭性雰囲気が維持されていることを確認し、高温ガス炉におけるヘリウムガスの純度管理技術の基盤を確立した。さらに純化設備の発生量を合理的に見直す知見が得られ、純化設備容量の合理化の見通しを得るとともに、冷却材の酸素分圧,炭素活量の挙動を明らかにして、商用炉の純度管理方針等、高温ガス炉技術の高度化に資する知見を得た。

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