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大腸菌組換えタンパク質発現におけるC末端配列への変異導入の効果

Effect of the C-terminal mutation cytokine expression levels in ${it Escherichia coli}$

目黒 瑞枝; 安達 基泰; 黒木 良太; 谷崎 祐太*; 田原 彩香*; 別府 実穂*; 永澤 和道*; 加藤 尚志

Meguro, Mizue; Adachi, Motoyasu; Kuroki, Ryota; Tanizaki, Yuta*; Tahara, Ayaka*; Beppu, Miho*; Nagasawa, Kazumichi*; Kato, Takashi

大腸菌組換えタンパク質の発現では、mRNAの安定性に由来する翻訳効率だけでなく、フォールディングの容易さや溶解性さらにはタンパク質分解酵素への抵抗性などタンパク質固有の性質にも着目する必要がある。われわれは、比較生物学的な観点から4本ヘリックスバンドル型サイトカインの構造と機能に着目している。これまでヒトのサイトカインのほか、両生類ツメガエル(${it Xenopus laevis}$)由来のエリスロポエチン(${it xl}$EPO),トロンボポエチン(${it xl}$TPO)の同定に成功し、ヒトEPO(hEPO)及びヒトトロンボポエチン(hTPO)との構造・機能の比較を行っている。${it xl}$EPOは、hEPOとの一次構造相同性が38%であり、また${it xl}$TPO, hTPOの相同性は28%である。しかし、これらのサイトカインを大腸菌で発現させた場合、${it xl}$EPOの発現量だけ著しく低かった。この原因として${it xl}$EPOが大腸菌内で消化されている可能性に着目し、${it xl}$EPOのC末端のアミノ酸を置換又は数残基のアミノ酸を欠失・付加した変異体を作製し、各々の発現量を比較したところ、発現量が増大した変異体があった。特に、${it xl}$EPOのC末端に6残基のヒスチジンを付加した変異体が最も高い発現量を示した。この変異体を、これまでの精製系に適用したところ、最終精製物の収量が約8倍増加した。${it xl}$EPO発現量が向上したのは、C末端側への変異導入により、大腸菌タンパク質分解酵素からの分解を免れたためであると考えられる。

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