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A Simple method for radiation-induced graft polymerization using a polyethylene bottle as a reactor

ポリエチレンボトルを用いた簡易なグラフト重合法の検討

植木 悠二; Dafader, N. C.*; 瀬古 典明; 玉田 正男

Ueki, Yuji; Dafader, N. C.*; Seko, Noriaki; Tamada, Masao

放射線を利用した高分子加工技術の一つである放射線グラフト重合法は、既存の高分子基材に新たな機能性官能基を導入することができる優れた手法である。しかし、従来技術では、反応活性種となるラジカルの失活防止対策として、無酸素/真空条件下において重合反応を実施していた。そのため、煩雑な実験操作並びに専用の反応容器等を必要とし、実験環境の整備されていない東南アジア諸国では実施不可能といった問題があった。本研究では、専用装置を使用せずとも実施できるようなより簡便な製法を確立するために、重合反応容器としてポリエチレンボトルを用いたグラフト重合を実施した。その結果、反応系中のラジカル数量及び溶存酸素濃度を制御し、重合反応速度がラジカル失活速度を上回る条件を見いだすことにより、ポリエチレンボトルを反応容器として用いた有酸素/大気圧条件下においてもグラフト重合反応を進行させることに成功した。このときの具体的な反応条件としては、高分子基材への照射線量が50kGy以上、反応容器内のエマルション相と空気相との体積比率が50:1以下、モノマー溶液中の溶存酸素濃度が2.0mg/L以下であった。

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