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イオンビームによる新規清酒酵母の育種と試験醸造,3

Breeding of a new sake yeast using ion beams and its test brewing, 3

増淵 隆*; 上山 修*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 手島 光平; 鳴海 一成; 小野寺 威文

Masubuchi, Takashi*; Kamiyama, Osamu*; Sato, Katsuya; Hase, Yoshihiro; Tejima, Kohei; Narumi, Issei; Onodera, Takefumi

群馬県ではオリジナルの吟醸用清酒酵母として「群馬KAZE酵母」を既に実用化しているが、消費者の嗜好の変化に対応した新たな酵母の開発をすべく、平成20年度よりイオンビーム照射による変異処理を行い、優良株の選抜を試みている。22年度は、変異株の選抜を継続するとともに、それまでに得られた優良株の試験醸造を行い、醸造適性の確認を行った。選抜の指標は、吟醸酒の主要な香気成分であるカプロン酸エチルの生成能とした。23年度のイオンビーム照射は、きょうかい901号及びNo.227酵母(平成20年度に取得した優良株)を親株として用いた。発酵試験は計1,135株について実施した。良好な香気生成能を示す変異株は、主として100$$sim$$150Gyの照射区分で得られた。発酵試験で良好な7株について、小仕込み試験を行った。そのうち6株は群馬KAZE2号酵母よりも高い香気生成能を示した。これらから官能評価などを考慮したうえで、150Gyの照射区分で得られたNo.1529を有望株として選抜し、試験醸造に供した。No.1529株は非常に高いカプロン酸エチル生成能を示すとともに、酢酸イソアミルをほとんど生成せず、独特の風味を呈した。しかし発酵力が弱く、目標のアルコール度・日本酒度に到達しないまま上槽せざるを得なかった。一方、No.227は昨年の試験と同様に発酵力も順調で、28日目でほぼ目標成分に達し、カプロン酸エチル生成能も良好であった。この株は既に実製造規模の試験も行っており、実用化が期待されている状況にある。

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