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カーネーションのイオンビーム育種による輝き系統の作出

Generation of brightness lines in carnation by ion beam breeding

岡村 正愛*; 大西 昇*; 長谷 純宏; 鳴海 一成; 佐々木 伸大*

Okamura, Masachika*; Onishi, Noboru*; Hase, Yoshihiro; Narumi, Issei; Sasaki, Nobuhiro*

イオンビームでは極少数の遺伝子が変異すると考えられるため、ゲノム全体でみたダメージが少なく、段階的照射によって目的形質に近づけていくことが期待できる。本研究では、ゲノム情報の解明により2倍体のカーネーションの片方の色素凝集関連遺伝子が欠損していると推定される系統を選抜し、それへのイオンビーム照射による、色素凝集個体の育成を試みた。選抜した系統に炭素イオンビームを照射し、3200系統の照射由来再生個体を得た。色素凝集の確認できたもの8系統について、再度炭素イオンビームを照射し、イオンビーム照射由来の2920系統を開花検定し、花弁の輝きの増した個体を選抜した。以上の試験により、材料とする植物のゲノム情報の解明により2倍体のカーネーションの片方の色素凝集関連遺伝子が欠損していると推定される系統を選抜できること、実際にイオンビーム照射により、色素凝集個体が得られること、さらに、育成した色素凝集個体への2段階目のイオンビーム照射で、花弁の明度を増し、輝きを増すことが可能であることを明らかにした。

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