検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

ポジトロンイメージングを用いたイネにおける亜鉛とカドミウムの動態解析

Real-time imaging of uptake of zinc and cadmium in intact rice plants

鈴井 伸郎; 山崎 治明; 石井 里美; 河地 有木; 石川 覚*; 藤巻 秀

Suzui, Nobuo; Yamazaki, Haruaki; Ishii, Satomi; Kawachi, Naoki; Ishikawa, Satoru*; Fujimaki, Shu

植物が根から元素を吸収する過程を、PETIS(positron-emitting tracer imaging system)を用いて直接イメージングする実験系を確立した。本発表では亜鉛(Zn)とカドミウム(Cd)の根における動態を、$$^{65}$$Zn及び$$^{107}$$Cdを用いて解析した結果を報告する。供試植物として4週令のイネを用いた。各トレーサー溶液は、0.1-10$$mu$$Mの非放射性のZn又はCd(キャリア)を含む0.5mM CaCl$$_{2}$$溶液に、$$^{65}$$Zn又は$$^{107}$$Cdを添加して作製した。アクリル性の容器にイネをセットし、各トレーサー溶液を投与した後、PETISを用いて36時間に渡り連続的に撮像した。まず、異なるキャリア濃度のトレーサー溶液を経根投与した際の動画像から、ZnとCdの吸収過程における基質特異性($$it{K}$$m)をそれぞれ算出することができた。次に、投与した$$^{65}$$Zn及び$$^{107}$$Cdの根における存在量の経時変化について、詳細な解析を行ったところ、$$^{65}$$Znの根における存在量は3時間をピークに達し、その後に減少していくのに対し、$$^{107}$$Cdの根における存在量は3時間の間に急速に増加した後も、徐々にではあるがさらに増加することが確認された。これは根から吸収された元素が導管へ積み込まれるまでの輸送がZnとCdで速度論的に異なっていることを示すものである。すなわち、本実験系により根におけるさまざまな元素の吸収・保持能力を定量的に算出することが可能となった。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.