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スピン偏極陽電子消滅によるスピンホール効果の観測

Observation of spin-Hall effect using spin-polarized positron annihilation

深谷 有喜   ; 前川 雅樹; 薮内 敦; 望月 出海; 齊藤 英治; 吉野 達郎*; 河裾 厚男

Fukaya, Yuki; Maekawa, Masaki; Yabuuchi, Atsushi; Mochizuki, Izumi; Saito, Eiji; Yoshino, Tatsuro*; Kawasuso, Atsuo

スピンホール効果とは、非磁性体においても、スピン軌道相互作用によりアップスピンとダウンスピンの電子が電流方向に対して垂直二方向に分離され、物質表面に蓄積される現象である。これまでに、さまざまな手法を用いてスピンホール効果が検出されている。しかし、いずれの方法も間接的な検出であり、通電状態でスピンホール効果を直接検出するものではない。本研究では、高スピン偏極陽電子ビームを用いて、スピンホール効果により発現する非磁性体表面のスピン偏極電子を直接検出することを試みた。実験は、プロトン照射により作製した$$^{68}$$Ge-$$^{68}$$Ga陽電子線源から放出される高スピン偏極陽電子ビームを用いて行った。陽電子ビームの打ち込みエネルギーは0.1keVであり、消滅$$gamma$$線はGe半導体検出器によって検出した。実験試料として、大きなスピン蓄積が期待されるPt薄膜を、真空蒸着法によりAl$$_{2}$$O$$_{3}$$基板上に成膜した。表面に効率的にスピンを蓄積するため、Pt薄膜の膜厚を50nmとした。Pt薄膜の通電方向を反転させ、消滅$$gamma$$線のドップラー効果を観測したところ、3光子消滅強度に通電方向依存性が見られた。現在のところ、Sパラメータには明瞭な通電方向依存性は観測されていない。このことから、通電方向によってオルソポジトロニウムの生成割合が変化し、その消滅過程である3光子消滅強度が変化したと考えている。

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