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有機高分子薄膜へのC$$_{60}$$イオン照射と単原子イオン照射による負2次イオン放出の比較

Comparison of secondary negative ion emission yields for organic thin films between C$$_{60}$$ cluster and monoatomic ion impacts

平田 浩一*; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介

Hirata, Koichi*; Saito, Yuichi; Narumi, Kazumasa; Chiba, Atsuya; Yamada, Keisuke

クラスターイオン照射では、複数の原子が同時に試料表面の狭い領域にエネルギーを付与するため、単原子イオン照射と比較して2次イオン放出量が増大する現象が観測される。これを表面分析法に応用する技術開発の一環として、C$$_{60}$$イオン照射と単原子イオン照射による有機高分子薄膜からの負2次イオン放出量について比較した。C$$_{60}$$イオンとArイオンを1次イオンとして用いて、PMMA高分子薄膜試料の負2次イオンを飛行時間型質量分析器で分析したところ、以下の知見が得られた。(1)C$$_{60}$$イオンの入射エネルギーが高くなる程、分析に有用な2次イオンが増大し、30keVと540keVで比較すると、十数倍から数十倍、540keVの2次イオン強度が高い。(2)同一入射エネルギーのC$$_{60}$$とAr1次イオンを比較したところ、C$$_{60}$$入射イオンあたりの放出される総2次イオン量は、Arイオンに比べて2桁程度高い。(3)C$$_{60}$$とAr1次イオンで、2次イオンスペクトルの時間変化を調べたところ、Arでは、試料の帯電により2次イオン強度が急激に減少するが、C$$_{60}$$イオンでは、スペクトルに変化が見られず、安定に2次イオンスペクトルを得ることができる。これらにより、クラスターイオンは高分子膜などの絶縁物の表面2次イオン分析に有効であることを明らかにした。

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