検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

脱ガスに伴う溶存ガス組成の変化

Dissolved gas composition changes by degassing processes

宮川 和也   ; 天野 由記   ; 村上 裕晃  ; 岩月 輝希  

Miyakawa, Kazuya; Amano, Yuki; Murakami, Hiroaki; Iwatsuki, Teruki

高レベル放射性廃棄物の地層処分では、地下深部の地質環境の把握と、地下施設建設に伴う掘削影響の評価が重要となる。日本原子力研究開発機構は、堆積岩地域を対象として北海道北部幌延町にある幌延深地層研究所において、広域的な地下水流動に関連する水理地質構造を推定するため、複数地点で試錐調査を行っている。本研究では、各深層ボーリング孔掘削時の岩芯ガス組成と溶存ガス組成を、各試錐調査報告書から調べた。溶存ガスの主成分はCH$$_{4}$$とCO$$_{2}$$である。溶存ガス組成のCH$$_{4}$$/Ar濃度比を縦軸にとり、CO$$_{2}$$/Ar濃度比を横軸にとると、傾きが8程度の直線の相関が得られた。深い深度で得られた試料ほど図の右上にプロットされる傾向がある。このことは、深度が深いほど地下水の滞留年代が長く、CH$$_{4}$$とCO$$_{2}$$の蓄積量が多いためであると考えられる。また、地下で生成・蓄積されたガスは、掘削などによる圧力の解放によって脱ガスする。このとき、溶解度の差から、脱ガスが進行するほど溶存ガス組成のCH$$_{4}$$/CO$$_{2}$$比が小さくなっていく可能性が示唆される。試錐調査が行われたときは地下施設の掘削前であり、その時のCH$$_{4}$$/ CO$$_{2}$$比は約8である。2011年に地下施設から得られた溶存ガス組成のCH$$_{4}$$/CO$$_{2}$$比は約0.7である。これらの時間変化のデータは、脱ガスが進行するほど溶存ガス組成のCH$$_{4}$$/CO$$_{2}$$比が小さくなることを支持している。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.