JAEA-AMS-TONOの装置技術に関する現状

Current status of the system technology of the JAEA-AMS-TONO

松原 章浩; 西澤 章光*; 國分 陽子   ; 三宅 正恭*; 石丸 恒存 

Matsubara, Akihiro; Nishizawa, Akimitsu*; Kokubu, Yoko; Miyake, Masayasu*; Ishimaru, Tsuneari

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおけるタンデム型加速器質量分析装置(NEC製15SDH-2ペレトロン5MV)の装置技術に関する現状について報告する。内容はおもに次の二つである。(1)Be測定における検出器の最適化。BeとBの分別においては、ガスセルを備えたE電離箱を用いる。当初得られていたBeスペクトルはE方向の幅が大きく、測定限界を制限していることが懸念された。そこで、検出器の最適化を重点的に進め、特にガスセルのガス圧を系統的に調整した。その結果、E方向のBeのスペクトルの広がりを、調整前の1/3程度に縮小することができた。(2)イオン源出口後方の静電偏向器(Electrostatic Spherical Analyzer:以後、ESA)の不具合とその処置。平成23年度後半からESAの最適値が測定ごとに0.2%程度ずつ低下する現象が継続した。ESAの電源の出力電圧を調査した結果、出力電圧が電圧設定値よりも有意に高く、10V程度変動することが判明した。そこで、問題の電源を予備の電源に交換した。その結果、ESA電圧の最適値は現象発生前のレベルに戻り、さらに電圧変動の低下によりビーム安定性は向上した。

We report on the current status of the system technology of the AMS system based on the National Electrostatics Corporation Model 15SDH-2 (5 MV) Pelletron Accelerator at the Tono Geoscience Center, the Japan Atomic Energy Agency. Following two topics are presented. (1) Optimization of the gas ionization counter with gas cell, and (2) Finding the solution of the problem of the ESA (Electrostatic Spherical Analyzer) at the outlet of the ion source.