原子炉圧力容器オーバーレイクラッドにおけるナノ組織変化の熱時効時間依存性

Thermal aging time dependence of nanostructural changes in an overlay-clad duplex stainless steel on a light-water pressure vessel steel

鹿窪 勇太*; 野沢 康子*; 松川 義孝*; 外山 健*; 永井 康介*; 亀田 純; 武内 伴照   ; 山口 義仁 ; 勝山 仁哉  ; 西山 裕孝 ; 鬼沢 邦雄 

Kakubo, Yuta*; Nozawa, Yasuko*; Matsukawa, Yoshitaka*; Toyama, Takeshi*; Nagai, Yasuyoshi*; Kameda, Jun; Takeuchi, Tomoaki; Yamaguchi, Yoshihito; Katsuyama, Jinya; Nishiyama, Yutaka; Onizawa, Kunio

軽水炉圧力容器内面には、耐食性を担保するために厚さ約5mmのステンレス・オーバーレイクラッド(以下、クラッドと呼ぶ)が施されている。クラッドは、10%程度のフェライトを含む2相ステンレス鋼であるが、熱時効や中性子照射によってフェライト相の微細な組織変化に起因する劣化が生じることが知られている。本研究では、クラッドのナノ組織変化と機械的性質の関係について明らかにすることを目的とし、3次元アトムプローブ(以下、3D-APと呼ぶ。)分析と超微小硬さ試験を行った。その結果、Crのスピノーダル分解は、100時間まで大きく増加したのち、緩やかに増加することがわかった。また、クラスターは、1000時間までほとんど形成されず、2000時間以降に多く形成されることがわかった。

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