Evaluation of thermal stress distribution with elasticoluminescent materials

応力発光物質を用いた熱応力分布の計測

Liu, W.; 永武 拓 ; 高瀬 和之; Wu, C. X.*; 小野 大輔*; 上野 直広*; 山田 浩志*; Xu, C. N.*

Liu, W.; Nagatake, Taku; Takase, Kazuyuki; Wu, C. X.*; Ono, Daisuke*; Ueno, Naohiro*; Yamada, Hiroshi*; Xu, C. N.*

原子炉の熱流動安全性向上等を目的として開発を進めている熱構造連成解析手法の検証には、構造体の熱応力分布に関するデータが必要である。しかしながら、代表的な熱応力計測技術であるひずみゲージは設置した任意の位置のデータしか計測できないため、分布データを得るためには多数のひずみゲージが必要となる。そこで、著者らは、構造体の任意の2次元面に対して加えられた曲げ等の力の大きさを発光強度に変える応力発光物質を利用して、温度によって変化する構造体の熱応力分布を発光強度によって計測する技術の開発を行っている。応力発光物質を利用した計測は、常温下における橋脚などの応力分布測定技術として産業技術総合研究所によって研究が始められており、本研究は高温条件への利用範囲の拡張を目指すものである。本報では、応力発光物質を初めて100Cを超える高温条件で使用し、熱応力分布計測の可能性について調べた結果を述べる。具体的には、熱応力を発生できる実験装置を製作し、この装置に応力発光物質を塗布して取得した発光強度データとひずみゲージによる計測データの比較を通して、応力発光物質による構造体熱応力分布計測が定性的に可能であることを明らかにした。一方、課題としては、応力発光物質は力による発光とともに温度によっても発光するため、発光強度に占める力と温度の割合を定量化する必要がある。

Elasticoluminescent materials, which is a kind of mechanoluminescence, has been used in visualization of stress distribution of constructions, such as a bridge or a building, under normal temperature condition. In this paper, the elasticoluminescent material is used under high temperature condition to seek the possibility of the visualization of the distribution of thermal stress. Test section was designed to be able to generate thermal stress. Luminescence data from the elasticoluminescent materials, strain data from strain sensors and temperature distribution data from thermograph were measured. Stress analysis was carried out for the test section with ABAQUS code. The comparison between luminescence data and the analysis results show that the elasticoluminescent material can measure the distribution of thermal stress qualitative.