セルオートマトン法を用いた沸騰硝酸溶液中におけるSUS310Nb鋼の腐食進展のシミュレーション

Corrosion simulation of SUS310Nb in boiling nitric acid solution using cellular automata method

五十嵐 誉廣  ; 本岡 隆文; 上野 文義  ; 山本 正弘 ; 内山 軍蔵 ; 野島 康夫*; 藤根 幸雄*

Igarashi, Takahiro; Motooka, Takafumi; Ueno, Fumiyoshi; Yamamoto, Masahiro; Uchiyama, Gunzo; Nojima, Yasuo*; Fujine, Sachio*

沸騰硝酸溶液中におけるSUS310Nb鋼の腐食進展のメカニズムを明らかにするため、腐食速度の変化率と材料、環境との関係について着目し、セルオートマトン法を用いた腐食進展のシミュレーションを行った。その結果、腐食試験で見られる腐食速度の変化を再現でき、その変化率は一定であることがわかった。また、腐食速度の変化率と粒界・粒内腐食速度比との関係式及び粒内腐食速度を求める式を構築し、実測データからシミュレーション用のパラメータを取得した。これらの式を用いて腐食進展シミュレーションを行った結果、腐食減量の時間変化は実験結果と比較的一致していることを確認した。一方で腐食速度の変化時刻はシミュレーションと実験結果にずれが生じていた。これは、シミュレーションにおいて粒界腐食速度を均一と仮定していることが原因であると推測された。

no abstracts in English