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スピン偏極陽電子消滅によるスピンホール効果の研究

Spin-Hall effect studied by spin-polarized positron annihilation

深谷 有喜   ; Zhang, H.; 前川 雅樹; 望月 出海; 関 剛斎*; 高梨 弘毅*; 吉野 達郎*; 齊藤 英治; 家田 淳一   ; 前川 禎通; 河裾 厚男

Fukaya, Yuki; Zhang, H.; Maekawa, Masaki; Mochizuki, Izumi; Seki, Takeshi*; Takanashi, Koki*; Yoshino, Tatsuro*; Saito, Eiji; Ieda, Junichi; Maekawa, Sadamichi; Kawasuso, Atsuo

スピンホール効果とは、スピン軌道相互作用により上向きと下向きのスピンが電流に対して垂直2方向に分離される効果である。大きな特徴として、磁場を必要としないことと、非磁性体においても発現する点が挙げられ、スピントロニクス分野で精力的に研究されている。通常、電子スピンの偏極は逆スピンホール効果等を利用して間接的に検出されるが、定常電流を発生させた平衡状態で偏極電子スピンを直接検出することが重要である。本研究では、スピン偏極陽電子ビームを用いて、非磁性体において通電中に発現した偏極電子スピンの検出を試みた。エネルギー50eVの陽電子をPtとAu薄膜表面に打ち込んだ時に放出される表面ポジトロニウムの3光子消滅強度を測定したところ、3光子消滅強度が通電方向により変化すること、さらにPt薄膜におけるその振幅はAuに比べて約6倍大きいことがわかった。3光子消滅強度の非対称度から今回得られた電子スピンの偏極率を見積もると、スピン拡散理論から予想される値より4桁大きいことがわかった。今回の結果は、スピンホール効果そのものというよりは、副次的またはそれとは独立に誘発された別の電子スピン蓄積(表面磁性またはラシュバ効果)を検出している可能性がある。

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