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厚板鉄鋼材レーザー切断における熱流動現象の数値解析と実験による評価

Thermal hydraulic evaluation in thick steel laser cutting by numerical and experimental analysis

杉原 健太 ; 中村 保之 ; 小川 剛充; 山田 知典; 村松 壽晴

Sugihara, Kenta; Nakamura, Yasuyuki; Ogawa, Takemitsu; Yamada, Tomonori; Muramatsu, Toshiharu

これまでにレーザー切断現象における熱流動現象に着目し、これまでにさまざまな加工条件による切断試験やアシストガス噴流の流動特性評価などを実施してきた。本報告では熱電対を用いて測定した試験体内部温度データや数値シミュレーションによる解析結果から、厚板レーザー切断現象の熱流動挙動を評価した。本試験結果からレーザー照射箇所から8mm以内に300$$^{circ}$$Cを超えるような高温領域が集中しており、表面近傍よりも切断溝の深部の方が高温になることを確認した。また、熱量の試算によりレーザー切断において切断箇所の溶融に最低限必要な熱量は照射エネルギーの約1割程度とわずかであり、9割以上は熱拡散(約6割)などのエネルギーロスであることが明らかになった。以上の結果から、厚板切断ではカーフ深部に熱や溶融金属が溜まりやすいため、アシストガスを適切に制御して溶融金属を効率よくカーフ深部から除くことが重要となると考えられる。また、切断可能板厚の評価に数値シミュレーションが有用であることを示せた。

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