高速炉用オブジェクト統合型解析システムの研究開発,13; MARBLEのための拡散計算ソルバーの開発

R&D of the object-integrated code system for fast reactors, 13; Development of diffusion solver for MARBLE

横山 賢治   ; 神 智之*; 石川 眞; 久語 輝彦 

Yokoyama, Kenji; Jin, Tomoyuki*; Ishikawa, Makoto; Kugo, Teruhiko

汎用炉心解析システムMARBLEの拡散計算ソルバーのプロトタイプとして、べき乗法, ORTHOMIN(1)法, Davidson法, Newton-Krylov法に基づく拡散計算ソルバーを作成し、各手法間の比較・検討を行った。本研究では、大規模な疎行列を2次元配列のように扱うことが可能なPython言語のライブラリを使って3次元XYZ体系の拡散計算ソルバーを作成した。検討の結果、各手法とも実効増倍率は参照解とよく一致することが確認できた。今回検討した3つの手法の中では、実行速度や高次モード計算への対応の観点からDavidson法が有力な候補になると考えられる。また、オブジェクト指向技術に基づく疎行列ライブラリを利用することによりプログラムを簡潔にできることが確認できた。今後、XYZ体系以外への体系の拡張や高速化を行いMARBLE固有の拡散計算ソルバーとして整備する予定である。

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