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スクレイパーでの粒子数低減による横方向レーザー冷却の効率化

Efficiency enhancement of transverse laser cooling by suppression of beam intensity with scrapers

想田 光*; 中尾 政夫*; 頓宮 拓*; 野田 章*; 神保 光一*; 大崎 一哉*; 岡本 宏巳*; 百合 庸介; He, Z.*; Grieser, M.*

Soda, Hikaru*; Nakao, Masao*; Tongu, Hiromu*; Noda, Akira*; Jimbo, Koichi*; Osaki, Kazuya*; Okamoto, Hiromi*; Yuri, Yosuke; He, Z.*; Grieser, M.*

京都大学化学研究所のイオン蓄積リングS-LSRにおいてシンクロ・ベータトロン共鳴結合(SBRC)を利用した$$^{24}$$Mg$$^+$$ビームの間接的横方向レーザー冷却実験を行い、スクレイパーでビーム外縁部の粒子を除去しビーム強度を縮減することで、イントラビーム散乱による加熱を抑制し効率的な横方向冷却を実現した。また、レーザーの迷光によるバックグラウンドのため光学的観測が難しい低ビーム強度でのビームサイズ測定に有効な手法として、スクレイパー挿入時の粒子数を、スクレイパー挿入位置を変えながら測定し、その減少率からビームプロファイルを再構成してビームサイズを求める手法を確立した。3方向のチューンが$$(nu_x, nu_y, nu_s)$$=(2.072, 1.120, 0.072)である、進行方向-水平方向間のSBRC条件において、リング内の全粒子数を10$$^4$$個にまで減らすことで、1/e冷却時間を1.2秒に短縮し、冷却後の水平ビームサイズ0.2mm、鉛直ビームサイズ0.6mmを得た。これはリング平均の温度で水平方向が20K及び鉛直方向が29Kに相当しており、SBRCによる横方向冷却では、先行実験の結果(約200K)に比べて大幅な効率向上を果たした。

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