吸着塔に充填した多孔性吸着材からの水素発生量の評価,2; 高線量照射の及ぼす吸着材の表面構造への影響

Estimation of hydrogen production from porus adsorbents loaded in vessel, 2; High-dose irradiation effects on surface structure of adsorbents

永石 隆二 ; 森田 圭介 ; 山岸 功 

Nagaishi, Ryuji; Morita, Keisuke; Yamagishi, Isao

廃吸着塔の長期保管に伴う放射性物質からの放射線照射で吸着材が損傷し、その表面構造が変化する。廃吸着塔内の残留水分の分布は吸着材の表面構造に依存するため、水分量と密接な関係のある熱伝導,水素発生等の性状は廃吸着塔の長期保管で変動する可能性がある。そこで本研究では、電子線ビーム等で高線量照射したゼオライト及びケイチタン酸塩の表面構造の変化や水分吸着の特性を調べるため、照射前後の吸着材への水蒸気や窒素のガス吸着挙動等を測定した。ここで、窒素と水蒸気の吸着挙動を比較すると、窒素分子より水分子の方が吸着材の細孔の奥深くまで侵入することがわかった。また、照射前後の吸着挙動を比較すると、ゼオライトでは低相対圧での水分吸着量が照射で増加するが、全体的には軽微な変化に留まっていた。一方、ケイチタン酸塩では今回の実験条件で照射前後の吸着挙動の変化は認められなかった。

no abstracts in English